8.七福神      
   小田急 足柄駅      
   
足柄駅

 ガイドと待ち合わせるにはとても判りやすい駅です。大正9年(1920)8月、『東京高速鉄道株式会社』は、新宿から小田原間に鉄道を敷設、運転を開始しました。関東大震災に見舞われ、市民はもとより、工場施設・鉄道は壊滅的被害を受けましたが、昭和2年(1927)4月に復旧して名称も『小田原急行鉄道』に替わりました。当時の運行所要時間は2時間30分で新宿・小田原間(約82km)を運行し、運賃は1円36銭です。
さぁ、今年の福を求めて出発~!   
 
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   大徳山 潮音寺(毘沙門天)      
   
潮音寺

 潮音寺は、約450年前に創建された曹洞宗の古刹で、当時はこの辺りまで海の音が聞こえ、潮の香りが風に乗って漂ってきたとのゆわれで、潮音寺とされたそうです。小田原城の北にあたります。
 本堂内陣中央には釈迦牟尼仏と本尊の観世音菩薩が祀られていて、境内左手の毘沙門堂には、中央に毘沙門天、脇侍として吉祥天と禅尼子童子の尊像ニ体が祀られています。毘沙門天は北方を守護する神とされ身に甲冑を着け、左手に宝塔を捧げ右手に宝棒を持って、憤怒の形相でお立ちになっています。
 この潮音寺の毘沙門天は「坂下の毘沙門天さま」と呼ばれて、財宝、智慧福徳を授け、仏法加護の天王として篤い信仰を集めてきました。
    毘沙門天
 
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   華岳山 福泉寺(弁財天)      
 
福泉寺

 福泉寺は、約540年前に創建された曹洞宗の古刹です。小田原駅西口に近いこの辺りは谷津と呼ばれ、寺名も示す通り、かつては良質の泉の湧く田園地帯でした。大正9年に小田原駅が営業を開始されると、田園が住宅地に開発され水のない風景となりました。本尊は釈迦如来坐像です。 
 弁財天は、「弁天さん」の呼称で広く人々に親しまれています。こちらの弁天さんは、水辺にありましたが、付近の開発で、水のない平地にその姿を置くことになりました。七福神の中で、唯一女性の神で随神として十二神が周囲に付き添っています。福泉寺の弁天さんは「満願弁財天」と称して、福与かなお顔でお迎えしています。
          満願弁財天

           
 
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   実平山 鳳巣院(寿老人)      
 
 鳳巣院

 鳳巣院は曹洞宗のお寺で、創建年代ははっきりしませんが、開基は平安末期の西相模の豪族・土肥次郎実平といわれています。実平は源頼朝の挙兵に参加し、以後、頼朝の重臣として活躍しました。鳳巣院の屋根は、緩やかに大きく横に広がって、想像の鳥の鳳凰の羽に似ているところからこの寺名になったと云われています。
 このお寺の寿老人は一般とは少し異なっていて、手に桃と巻物をお持ちになって、暖かい眼差しで私達をお迎えしてくれます。 生命の尊重・知恵の促進・無病息災子孫繁栄・家業繁盛・心願成就と多くの福徳を授けて頂けるそうです。 




     寿老人 
 
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   惺雄山 蓮船寺(大黒天)      
   
蓮船寺

 蓮船寺は、約500年前に創建された日蓮宗のお寺です。新幹線敷設工事で現在の地に移りました。寺の裏側は、小田原北条時代の代表的な「空掘」の姿が見事に保存され、自然に囲まれた素晴らしい環境の中にあります。空堀の中を歩くのも楽しい散策になります。
 円満温厚な福相の表現がピッタリの「大黒天」は、豊な体躯に好々爺を思わせる頭巾を被り、打ち出の小槌と大きな袋を担ぎ、米俵に乗った何かユーモラスな七福神です。本来の大黒天さんは「マハー:大」  「カーフ:黒」という、凄まじい形相をした暗黒の憤怒神で、荒々しい破壊神です。仏教に取り込まれ次第にその姿が変容してきたそうです。 




      大黒天  
 
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   永劫山 報身寺(恵比寿)      
   
報身寺

 報身寺は、約550年前に創建された浄土宗のお寺です。ご本尊は阿弥陀如来です。この寺は明治に入り、再三海嘯による被害を受けましたが、重要文化財に指定された「阿弥陀如来像絵」が国立博物館に寄託されています。
 この報身寺の恵比寿さまは、寺の前の砂地から発見されたと云われています。風折れ烏帽子を被り、狩衣を着て右手に釣竿、左脇に鯛を抱え、どっしりと座ったお姿は、お正月気分に相応しいめでたさと落ち着きを私達に感じさせていただけます。「えべすさん」と愛称され、「エビス顔」といわれるように、笑顔愛嬌、和顔愛語の福徳を人々に授け、富財の神として信仰されてきました。恵比寿神は七福神の中で唯一日本固有の神です。 
      恵比寿尊
 
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   稲荷山 大蓮寺(福禄寿)      
   
大蓮寺

 大蓮寺は、約550年前に創建された浄土宗のお寺です。広い境内には、樹木が鬱蒼と茂り、本堂の右側には大きな楠木が堂々としたお寺の姿を醸し出しています。ガイドにお願いすると珍しいお墓を教えてくれますよ。 堂内に木像の福禄寿が祀られ、外庭の本堂横には石像が置かれています。福禄寿の長い頭と短身は全国共通です。髭が特に長く膝の辺りまで垂れ、睫毛も長い、微笑んでる優しい顔、短い足と何とも好感を呼ぶ姿は訪れた私達を癒してくれます。幸の三冠王とも呼ばれ、「幸福・俸禄・長寿」で人生の最も大切な三大要素を兼ねた神です。




        福禄寿 
 
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  醫王山 圓福寺(布袋)      
   
圓福寺

 圓福寺は、約440年前にに創建された弘法大師を宗祖とする真言密教のお寺です。京都の街中のお寺を思わせる白壁に「花頭窓」とすっきりとした三層の建物が目に入ります。この七福神散策の最後のお寺になります。
 布袋尊は、短小肥満で、大きな福耳と大きな太鼓腹、満面に笑みを浮かべ、半裸身に粗末な衣装を纏った実に異様と思える風体をしています。外見とは裏腹に、その力は人知を超越した力を我々に授ける神様として知られています。お庭には珍しい『水掛布袋尊』が皆様をお迎えし、今年一年の幸せを祈願しております。


        

      布袋尊
 
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